地歴・公民、理科の「第1解答科目」とは?

模試などで、“第1解答科目”という言葉を耳にすると思います。
これは地理歴史・公民、理科において2科目受験する際、先に受ける1科目めことを指すのですが、この順番って意外と大事なんです。
結論として、得意な科目を第1解答科目にするようにしましょう。
何故かと言うと、皆さんの受ける共通テスト利用入試に関して
『教科内で1科目のみを合否判定に利用する大学では、高得点の科目の方を合否に使うのではなく第1解答科目を指定するケースがある』
※大学によって第一解答科目を指定するかどうか対応が異なる為、必ず募集要項を確認しましょう。
からです。
要するに、第1解答科目を指定する方式の場合は、2科目めに受けた科目がどれだけ良くても使われないということになります。
例えば、共通テストを物理(第一解答科目)/化学で受験した結果、物理50点/化学70点だった場合、物理の点数を合否判定科目として使用。
実際にいくつかの大学を見ていきましょう。
■明治大学 法学部
共通テスト利用入試(前期3科目)
・英語(R/L):300点
・国語:200点
・数学、理科、地歴・公民から高得点の1科目:100点
★「地歴・公民」「理科」で2科目受験した場合、第一解答科目のみ合否に参照
■明治大学 理工学部
共通テスト利用入試(前期3科目)
・英語(R/L):200点
・数学:200点
・理科:200点
★理科は2科目受験した場合、第一解答科目のみ合否に参照
このように、同じ大学でも学部や方式によって異なるので受験予定大学の入試要項をしっかり確認する必要があります。

一つ具体的な例を見てみましょう。
明治大-理工と青山学院大-理工の共通テスト利用入試を考えている受験生がいるとして、それぞれの得点が
〇英語(R/L) 150点
〇数学(ⅠA/ⅡB) 160点
〇理科(第1解答科目) 物理 55点
〇理科(第2解答科目) 化学 85点
だった場合を考えてみましょう。
明治大-理工だと第1解答科目を指定されているので物理の55点が取られ、配点を上記の各科目200点に調整すると得点率70%(420点/600点満点)になります。
次に青山学院大-理工を見てみると、第1解答科目の指定が無いため得点の高い化学の85点が取られ、同様に各科目200点に調整すると得点率80%(480点/600点満点)ということになります。
いかがでしょうか?
得点率70%と80%だと合格可能性は大きく変わりそうですよね。

第一解答科目の得点が低いと、場合によっては合格が遠のいてしまうことが分かるかと思います。
これまで第1解答科目・第2解答科目についてよく考えたことが無かったという人は、今後の模試では得意科目を先に受けるようにしましょう。
