2025年度 大学入学共通テスト実施結果の概要

 

 

大学入試センターより、2025年度の大学入学共通テストの中間集計が発表されました。(大学入試センターHP

 

今回は、先日行われた共通テストの受験者数科目別平均点などについてみていきます。

 

 

■受験者数

2025年度の志願者は495,171人(前年比3,257人増加)で7年ぶりに増加しました。

受験者も454,899人(前年比4,364人増)で増加しています。

 

現役生は前年比6,434人増加し、既卒生等(現役生以外)は前年比3,246人減少となります。

現役占有率は86.0%で、既卒生は年々減少しており、共通テストの志願者における現役生割合は10年前の81%から+5%も上昇しています。

 

 

■平均点

以下、共通テストの平均点一覧です。

 

 

昨年度、国語(+10.9点)、生物基礎(+6.9点)、生物(+6.4点)などが平均点アップした一方、

政治・経済(-6.6点)と平均点がダウンしました。

 

今年度は、公共・政治経済(政治・経済)(+21.3点)、国語(+10.3点)、世界史(+8.1点)などが平均点アップとなりました。

一方で、ダウン幅が大きかったのが、化学(-9.3点)、地理総合・地理探究(地理B)(-6.1点)などです。

 

一昨年度は、理科②において、物理と生物との間に20点以上の差がついてしまい、化学、生物で得点調整が行われました。

今年度においては、得点調整は行われませんでした。

 

平均点は「隔年現象」を起こしやすい傾向があり、来年度の難易度への影響が気になるところです。

 

 

■出題内容

全体として、過去3年同様、「思考力・判断力・表現力」を問う傾向が続いています。

 

今回の共通テストから、新教科「情報Ⅰ」が追加されたほか、「国語」では近代以降の文章に実用的な文章が加わり

「数学Ⅱ,数学B,数学C」でも選択項目数が2つから3つに増加しました。

 

新登場の「情報Ⅰ」は初年度ということもあってか、知識を直接問う問題は少なく、設問文の説明や条件を読み取り、丁寧に考えることで正解できる問題が多かった印象です。

国語の新しい大問は、初めてグラフが出題され、文章読解力だけでなくグラフを読み取る力が必要となりました。

 

このほか地理歴史・公民では、探究活動の場面が目立ちました。日常の事象を題材とした問題を例にとると、

「数学Ⅰ,数学A」で「噴水を放物線」とみなし、高さを求める問題が出題されました。

 

 

 

 

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