高校物理YouTubeチャンネル4選:自分に合うのはどれ?

「物理って、なんだか難しそう…」 「教科書を読んでも、授業を聞いても、ちんぷんかんぷん…」

物理の学習で、そんな悩みを抱えていませんか?

かつては教科書や学校の授業が学習の主体でしたが、今やYouTubeには質の高い物理の授業動画がたくさんあります。でも、いざ探してみると「どのチャンネルが自分に合っているの?」「本当に分かりやすいのはどれ?」と、選ぶだけで一苦労ですよね。

特に、物理に対して強い苦手意識がある方にとっては、チャンネル選びの失敗が学習意欲をさらに削いでしまうことにもなりかねません。

そこでこの記事では、人気の物理系YouTubeチャンネルの中から特に注目度の高い4つのチャンネル(ただよび、はっしーの物理室、映像授業 Try IT、細川JPの高校物理)をピックアップ。

それぞれのチャンネルがどんな授業スタイルで、どんな人に向けて情報を発信しているのか、そして何よりも「物理が苦手なあなたが本当に理解できる、続けられる」のはどのチャンネルなのかを、比較・分析しました。

この記事を読めば、あなたにぴったりの「物理の伴走者」が見つかるはず。もう一人で悩まず、自分に合った動画で、物理の世界への第一歩を踏み出しましょう!

※理解のつまずきのポイントはそれぞれ異なります。

物理は特にそうした学習者による違いが表れやすい科目です。

例えば、ある理系トレーナーは「細川JP」が好きで、「わかりやすい。概念から理解できる」とオススメしてくれました。

細川JP先生は、力の定義からユーモアや具体例、歴史的背景を交えて多角的に解説してくれますが、

その情報量の豊富さや話題の展開の速さが、一つ一つをじっくり整理して理解したい私にとっては、思考が追いつかない部分がありました。

一方で、はっしー先生は、力の図示方法から運動方程式の立式まで、各ステップを非常に細かく区切り、具体的な手順として提示してくれるため、

次に何をすべきかが明確で、物理に不慣れな私でも一歩ずつ着実に理解を進めることができました。

このように、どういう授業がわかりやすく感じるかは人によって大きく異なります。

今回は特に物理学習の土台となる『運動方程式』および、その理解に不可欠な『力とは何か』『力の種類と図示』『力のつり合い』『作用・反作用の法則』といった前提知識の解説に注目して作成しています。

今回の比較はブログ執筆者の主観によるものですので、必ずご自身の目でお確かめください。

【この記事の主な評価基準】

  1. 学習開始レベルの適合性:

    • 今のあなたの物理の理解度はどのくらいですか? 中学の復習から始めたい「ゼロからスタート型」なのか、高校の授業と並行して進めたい「標準学習型」なのか。あなたの現在の立ち位置に最適なチャンネルを見極めます。
    • 学習開始レベル:
      • レベル1(物理アレルギー・ゼロから): 中学理科も不安、物理という言葉に抵抗がある。
      • レベル2(高校物理入門): 高校で物理が始まったばかり、基礎の基礎から丁寧に。
      • レベル3(教科書標準): 学校の授業と並行、または教科書レベルの標準的な理解を目指す。
      • レベル4(受験基礎~応用): 教科書レベルは概ね理解し、受験に向けたより深い理解や応用力を目指す。
  2. 解説スタイル・深さの好み:

    • 「短時間で要点だけ知りたい!」という「要点速習派」ですか? それとも「時間はかかってもいいから、根本からじっくり理解したい」という「じっくり根本理解派」? 解説のテンポや掘り下げ具合を比較します。
  3. 授業の雰囲気・講師のキャラクターの好み:

    • 勉強は「楽しくないと続かない!」という「エンタメ・フレンドリー重視派」? それとも「落ち着いた環境で真面目に集中したい」という「アカデミック・真面目派」? 講師の語り口や動画全体の雰囲気も大切な選択基準です。
  4. 学習者への「安心感」と「情報の整理しやすさ」:

    • 「こんな初歩的なことが分からないなんて…」と不安に感じることはありませんか? 講師があなたの疑問に先回りして答えてくれるか、置いていかれないような安心感があるか。
    • また、情報が多すぎて混乱しないよう、整理されて分かりやすく提示されているかも重要なポイントです。
  5. 物理的説明の方針と視覚的補助:

    • 物理現象のイメージや概念の理解を重視しているか、それとも数式的なアプローチが中心か。
    • 図やグラフ、アニメーションといった視覚的な補助が、あなたの理解をどれだけ助けてくれるか、その質と量にも注目しました。

 

  • ただよび(飯泉先生): 「体系的な実力養成の本格派講師」

    • 大学受験も見据え、基礎から応用までを網羅する質の高い講義で、物理の理解を深めます。
  • はっしーの物理室: 「初学者のための“安心設計”」

    • 初学者にも安心。定義や原理から、疑問点を解消しながら一歩ずつ着実に学べます。
  • 映像授業 Try IT: 「要点集中型のコンパクト学習ツール」

    • 基礎的な公式やキーワードを効率的に確認できます。
  • 細川JPの高校物理: 「語りと比喩で本質に迫る“物理ストーリーテラー”」

    • 歴史や身近な話題を交え、物理の面白さや背景に触れながら、学ぶきっかけを提供します。

 


1. ただよび

ただよびの授業スタイル:目的別に最適化された2つのアプローチ

今回分析したYouTubeチャンネルの中でも、「ただよび」の物理の授業動画は、その目的によって大きく2つの異なるアプローチが見られました。具体的には、

  • 【A】問題演習型: 特定の単元(特に「運動方程式」など)において、多数のパターン別例題を通して、実践的な解法テクニックや立式の型を効率よく習得することに特化した授業。
  • 【B】概念解説型: 多くの単元において、物理法則の意味や公式の導出過程を丁寧に解説し、根本的な理解を促すことを重視した授業。

このように、ご提供いただいた動画の中で明確に異なる性質の講義が確認できたため、「ただよび」については上記2つの型に分類してご紹介します。

ちなみに、他のチャンネル(はっしーの物理室、映像授業 Try IT、細川JPの高校物理)については、チャンネル全体として一貫した指導方針やフォーマットが見られたり、1本の動画の中で概念解説と演習要素が統合的に扱われたりする傾向が強かったため、必ずしも「ただよび」のような明確な2分類には当てはまりませんでした。この点は、各チャンネルが持つ独自の魅力や構成の違いとしてご理解いただければ幸いです。

【A】問題演習型(特に「運動方程式」など)

① ストーリー構成:「問題提示 → 図 → 式」型(演習系に限定)

  • 原理や概念の解説には立ち入らず、問題文から力の図示・式立てまでを即時展開。

  • 学習者に「まず手を動かす」ことを習慣づけさせる狙いが強い。

② 図をベースにした直感的説明

  • 板書のような手書き図とスライドを併用。

  • 公式や言葉より「力の矢印」を起点とした説明が中心。

③ 計算より「式立ての型」の定着を重視

  • 数値計算は最低限で済ませ、定型処理に慣れさせる方針。

  • よくあるミス(例:v₀を力と誤解)を繰り返し強調。

④ 思考ミスへの予防的言及が豊富

  • 「これは速度」「ここでTを左向きに書くとミス」など、初学者が犯しやすい誤解を先回りで遮断。


【B】概念解説型(「等加速度直線運動」「ケプラーの法則」「電磁誘導」「ドップラー効果」など)

⑤ ストーリー構成:「図像・グラフ → 法則の背景理解 → 数式」型(概念系に顕著)

  • 等加速度運動ではv–tグラフから3公式を導出。

  • ドップラー効果や電磁誘導では「なぜそうなるか」を視覚やイメージで構造的に説明。

⑥ 視覚的モデルの構築と逐次的な導出

  • 音波の詰まり具合や磁束の変化など、抽象概念を動きのイメージで捉えさせようとする姿勢が強い。

  • 数式を“グラフや運動の様子の翻訳”として扱う。

⑦ 抽象語の使用は少なく、感覚語・擬人法を多用

  • 「時速がイヤイヤ変わる」「上向きの磁場を作りたい」など、言語的にフレンドリー。

  • 一方で、それが理解の浅さにつながることもある。

 

  • おすすめできる人:

    • 学習開始レベル: レベル2~レベル4(教科書標準レベルを固め、受験へ繋げたい人)
    • 求める解説スタイル: 標準的な予備校の講義のように、公式の意味や導出過程を含め、論理的かつ体系的に物理を学びたい人。重要なポイントは押さえつつ、ある程度の網羅性も求める人。
    • 求める授業雰囲気: 落ち着いた雰囲気で、質の高い真面目な講義を受けたい人。
    • こんな具体的な人に:
      • 学校の授業内容をより深く、大学受験も見据えて理解したい生徒。難関大学を目指すレベルの生徒にもおすすめ
      • 公式の丸暗記ではなく、その成り立ちや物理的な意味をきちんと把握したい生徒。
      • 予備校の授業のような、オーソドックスで質の高い講義を求めている生徒。
  • おすすめできない人:

    • こんな具体的な人に:
      • 物理の学習が全く初めてで、中学理科の知識にも不安があり、何から手をつけて良いかわからない生徒(レベル1~レベル2前半)。(提供される情報の密度が高く、扱う範囲も広いため、物理の基礎体力がないと情報過多で消化不良になる可能性がある
      • とにかく短時間で要点だけを知りたい、効率最優先の生徒。(解説はじっくりめです。)
      • エンタメ性や雑談の多い、明るく楽しい雰囲気を最優先する生徒。(比較的真面目な講義スタイルです。)

2. はっしーの物理室

① ストーリー構成:「定義・原理 → 図や例で補足 → 公式導出・整理」型

単元の冒頭で定義や原理を導入し、その後グラフや図を使って理解を促しながら、公式を丁寧に導出。最終的に公式の関係性や使い分けまで整理する流れが多い。

    • 例:「等加速度運動 → 加速度の定義から始まり、v-tグラフを用いて各公式を一つ一つ丁寧に導出。最後に公式間の関係性を『公式見取り図』で整理」


②本質に基づく問題の見分け方・整理を重視

単なる解法暗記ではなく、現象や条件の違いに基づいた分類(例:ケプラーの円軌道vs楕円軌道)を提示し、応用力の土台を形成。

    • ケプラーの法則:円軌道か楕円軌道かで分岐→使う法則を整理

    • 運動方程式:張力・摩擦があるとき→「どっち向きか?」で判断


③ 図解と定義ベースの丁寧な説明

図やグラフを用いながら、定義や関係性に基づく論理的説明を中心とする。口語表現も用いるが、軽さよりも誠実な論理展開が特徴。


④ 初学者から復習者まで対応可能な構成

丁寧な導入と段階的説明により、初学者の導入教材としても有効。同時に知識の整理・再構築にも役立つ内容となっている。

    • なぜそうなるのかという根本原理を徹底的に説明することで、生徒が自ら迷うことなく判断し、選択できるようになることを目指す

    • 公式の意味や成り立ちを深く理解させることで、どの場面でどの公式が適用できるかを本質的に見抜く力を養う


⑤ 高校生視点での ミスしやすい箇所への先回り指導が豊富

「マイナスつけ忘れないように」「このvは音源の速さ」など、“試験現場でやりがちな誤り”の解消に注力

 

  • おすすめできる人:

    • 学習開始レベル: レベル1~レベル3(物理に対して強い苦手意識やトラウマがあり、「何が分からないのかさえ分からない」と感じている生徒から、教科書標準レベルを徹底的に固めたい生徒まで)
    • 求める解説スタイル: 言葉の定義、記号の意味、数式の1行1行の変形、グラフの読み方まで、徹底的に噛み砕いて説明してほしい人。 思考のプロセスを省略せずに言語化してくれる、スモールステップでの学習を望む人。
    • 求める授業雰囲気: 誠実で真面目、丁寧で落ち着いた語り口で、安心感の中で自分のペースでじっくり学びたい人。
    • こんな具体的な人に:
      • 「自分は物理が絶望的にできないのでは…」と自信を失いかけているが、諦めたくない生徒。(講師が全ての疑問点を予測し、解消してくれるかのような丁寧さがあります。)
      • 学校の授業が早すぎてついていけない、または先生が省略してしまう「当たり前」の部分でつまずいてしまう生徒。
  • おすすめできない人:

    • こんな具体的な人に:
      • すでに物理の基礎知識が十分にあり、応用問題の解法テクニックや、より高度な内容をスピーディーに学びたい生徒(レベル4)。(基礎事項の説明が詳細で長いため、既知の内容が多い場合は進行が遅く感じられ、効率が悪いと感じる可能性があります。)
      • 「要点だけを教えてくれれば良い」という効率最優先の生徒。(情報量が多く、細部まで説明するため、ポイントだけ知りたい方には過剰に感じるでしょう。)
      • 活気があり、エンタメ性の高い授業や、講師のキャラクター性を楽しみたい生徒。(非常に落ち着いたトーンで、淡々と真面目な解説が続きます。)

3. 映像授業 Try IT(トライイット)

  • ① 講義のストーリー構成:「板書 → 用語 → 例題」型の“授業再現”形式

    学校の授業を想定した「導入→用語整理→基本問題→まとめ」という教科書的な構成で進行。

    • 公式や用語は板書形式で丁寧に整理 → その場で簡単な例題に当てはめて確認

    • 章ごとのつながりや学習目標の提示は少なく、その回の範囲内で完結する構成が多い


    ② キーワードの定義や記述を正確に伝えることに特化

    特に教科書・定期テストに頻出する「用語」「定義」「式の名前」などの明確化を重視。

    • 「この式は◯◯の法則という」「この現象を◯◯という」など、テストで問われる重要事項の提示と確認が中心

    • 「こう覚えて」ではなく、「こう書かれる」という教科書やテストで使われる正確な言葉遣いを意識している


    ③ 「要点の明確化」に特化したスタイル

    説明は簡潔でテンポが速く、情報の凝縮度が高い。

    • 語りのスピードや情報の詰め込みにより、初心者には置いていかれる場面もある。

    • 数式の導出は、複雑なものを避け、グラフの面積計算など視覚的に理解しやすいものは簡潔に示すが、基本的には与えられた式の意味の説明と使い方に集中する傾向がある


    ④ グラフ・図解が非常に整っており、視覚的にわかりやすい

    VTグラフや楕円軌道、磁束の図など、入試頻出の図を美しく提示してくれる。

    • 特にドップラー効果や等加速度運動では、「図から何を読み取るか」を具体的に示す

    • ただし「図が何を表しているか」の説明はあっても、「なぜそうなるか」の深掘りは行わない


    ⑤ 定期テスト・共通テストレベルの内容に最適化

    講義のゴールが「理解より得点」であることが明確。
    特に共通テストに向けて、現象の分類・公式の識別・グラフ読み取りなどのスキル習得を目指している。

 

  • おすすめできる人:

    • 学習開始レベル: レベル1~レベル2前半(物理の本当に最初の「さわり」を知りたい、または超基礎のキーワードや公式だけを急いで確認したい人)
    • 求める解説スタイル: 極限まで要点を絞り、超短時間で最低限のポイントだけを頭に入れることを最優先する人。 詳細な説明や背景は不要と考える人。
    • 求める授業雰囲気: 講師の個性や余計な装飾を排した、無駄のない解説を好む人。
    • こんな具体的な人に:
      • 時間がない中で、テスト範囲の公式やキーワードだけでも大急ぎで確認したい生徒。
      • 長時間の講義や詳細な説明が苦手で、ピンポイントに知識の「点」を得たい生徒。
  • おすすめできない人:

    • こんな人に:
      • 物理現象のイメージや背景、公式がなぜそうなるのかといった理由を深く理解したい生徒。
      • 視覚的な楽しさや、講師とのインタラクティブな雰囲気を期待する生徒。

 


4. 細川JPの高校物理

  • 講義のストーリー構成:「原理 → 現象イメージ → 数式」型の“思考誘導”形式

    一見わかりやすい語り口でありながら、要求される概念理解の深さは高く、「平易な語りで本質を突く」高度な講義スタイルである。

    • 現象の背景にある原理や因果関係を導入とし、それに対応する現象のイメージを比喩や日常例で直感的に理解させた後、数式として表現する構成が多く見られる。

    • 例:ドップラー効果では「音が詰まって見える」という直感的説明 → 波長の変化 → 数式導出へ。


    比喩と擬人化による“思考の足場”の構築

    • ラーメンの湯切り(慣性)やひねくれたコイル(電磁誘導)など、印象に残る比喩や擬人化を導入に用い、生徒が物理的概念を直感的に捉えやすくする。

    • 「これらの例えは理解を助けるだけでなく、後の論理展開や公式理解への足場として機能する。


    式導入前の“意味づけ”重視と視覚イメージの強調

    • 記号・単位・関係性(比例・反比例)を丁寧に確認した上で、式を導入。

    • 速度の詰まり(ドップラー)、磁束の拒否(レンツの法則)など、式の背景にある物理イメージを強調して理解を促す。


    導出の物語化と記憶への印象づけ

    • 公式や法則を単に示すのではなく、どのような考察・現象の観察・人物の発見過程から導かれたかという“導出の物語”として語る。

    • 「なぜそうなるか?」という問いに立ち返る構成で、記憶に残りやすくする工夫が随所に見られる。


    歴史的背景と科学者の逸話による動機づけ

    • ケプラー、ニュートン、ファラデーなどの人物の物語を交え、「この発見はなぜ生まれたか?」を紹介。

    • 科学の人間的側面に触れさせることで、物理法則を知的探究の成果として位置づけ、生徒の関心を引き出す。

 

 

  • おすすめできる人:

    • 学習開始レベル: レベル2~レベル3(高校物理の学習を始めたばかりで、まずは物理という科目に興味を持ち、楽しく学び始めたい生徒)
    • 求める解説スタイル: 現象のイメージや法則のポイントを、歴史的背景や面白いエピソード、身近な例えなどを交えながら、エンターテイメント性豊かに解説してほしい人。
    • 求める授業雰囲気: 講師の熱意や個性が強く感じられる、エネルギッシュで明るく、時にユーモラスな授業が良い人。
    • こんな具体的な人に:
      • 物理に対して「堅苦しい」「つまらない」という先入観を払拭し、まずは興味を持つきっかけが欲しい生徒。
      • 教科書的な説明だけでは退屈してしまい、講師のキャラクターや語り口に引き込まれたい生徒。
      • 数式や理論の詳細よりも、まずは物理法則が発見された経緯や、それがどんな現象なのかという「物語」に触れたい生徒。
  • おすすめできない人:

    • こんな具体的な人に:
      • 物理の基礎知識が全くなく、言葉の定義や基本的な概念から一つ一つ順を追って、整理しながら理解したい生徒(特にレベル1の方)。(話のテンポが速く、多くの情報やエピソードが盛り込まれるため、物理の軸となる知識と周辺情報との区別がつきにくく、情報過多で混乱してしまう可能性があります。また、なぜそうなるかの論理的なステップが省略されることもあります。)
      • 静かな環境で、論理的かつ体系的に、物理の解説そのものに集中したい生徒。(雑談や脱線が多く感じられ、学習の妨げになると感じる可能性があります。)
      • 公式の厳密な導出や、複雑な問題のステップバイステップの論理的な解説を最優先で求める生徒。(エンタメ性と概要理解が重視されるため、詳細な理論解説や網羅的な演習は期待できません。)
      • 情報が整理され、構造化された形で提示されることを好み、自分で情報を取捨選択するのが苦手な生徒。(話題が多岐にわたることがあり、どこが本筋の物理的理解に不可欠な情報なのかを見極めるのが難しい場合があります。)

■まとめ

さて、ここまで4つの人気物理YouTubeチャンネル(ただよび、はっしーの物理室、映像授業 Try IT、細川JPの高校物理)について、様々な角度からその特徴を詳しく見てきました。

それぞれのチャンネルが、異なる学習スタイルやニーズを持つ皆さんに向けて、独自の工夫を凝らした授業を展開していることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

あなたに最適なチャンネルは、他の誰かにとっての最適解とは限りません。 大切なのは、今のあなたの学力レベル、どんな風に物理を理解したいか、そしてどんな雰囲気なら楽しく学習を続けられそうか、といった「あなた自身のものさし」で選ぶことです。

もしかしたら、「このチャンネルのこの部分は好きだけど、別の部分はあのチャンネルの方が…」と感じることもあるかもしれません。そんな時は、複数のチャンネルを目的や気分に合わせて使い分けるのも、賢い学習方法の一つです。例えば、導入はAチャンネルで楽しく、詳しい解説や演習はBチャンネルでじっくり、といった形ですね。

今回ご紹介した情報が、あなたが物理学習の最高のパートナーを見つけるための一助となれば嬉しいです。

また、まだご受講いただいていない方は、ディアロの対話式トレーニングもぜひご活用ください。

対話式トレーニングでは、説明してもらうことでメンバーひとりひとりの「理解の形」を把握し、それに合わせてサポートが可能です。

トレーニングの進行に合わせてぴったりの教材もご案内させていただきますので、ご興味ございましたらスクールまでお問い合わせください。

物理の世界は、理解すればするほど面白くなる、奥深い分野です。

また、一度得意になってしまえば安定して得点の取れる科目でもあります。(共通テストで満点を取れる人が特に多い科目です)

あなたらしい学習スタイルで、ぜひ物理を得意科目に変えていってくださいね。応援しています!